はじめに
田園調布学園は1926年に創立。建学の精神「捨我精進」のもと、体験を重視した教育活動を実践している中高一貫の女子校です。田園調布駅から徒歩8分程度、または雪が谷大塚駅から徒歩10分程度の閑静な住宅街にある学校です。




今回は、田園調布学園中等部・高等部の入試広報部長である細野智之先生に、学校の魅力をお伺いしました!
細野智之
田園調布学園中等部・高等部 数学科 入試広報部 部長
1981年、東京生まれ、中高一貫の私立男子校、東京理科大学理工学部数学科卒業後、新卒で田園調布学園中等部・高等部で教員生活をスタート。生活に関わる数学を発見する授業や絵本を用いた授業などを実践し、東京理科大学理数教育研究センターが主催する第12回《算数/数学・授業の達人》において、最優秀賞を受賞。現在も広報を行いつつ、音楽と数学の教科横断型授業などの授業も実践している。

帰国生へのサポート(英語の取り出し授業)ついて
中等部では英検2級程度、高等部では英検準1級程度の英語力がある生徒に対して、中1~高2の5年間、FLT(Foreign Language Teachers)による英語の取り出し授業を実施しています。中1は週6時間(うち1時間は日本人教員が担当)、中2は週4時間、中3は週3時間行います。中等部では、FLTによる授業で洋書のテキストを用い、アカデミックな語彙やグローバルイシューに親しみながら、4技能の向上を目指します。また、日本人の英語教員による授業では、英文法の定着と、和訳、要約演習を通じ、英語⇄日本語の運用能力の強化を図ります。


高等部では週4時間行います。洋書のテキストやその他の教材を用いてグローバルイシューに親しみ、批判的で創造的な思考を養います。授業では洋書のペーパーバックを用いて小説を読むなどし、通常の授業以上に多量の英文を読み、アカデミックな語彙を習得するほか、世界の歴史や背景知識を英語で学び、エッセイライティングやディスカッション、プレゼンテーションなども行います。また、IELTSの対策も行い、海外大学進学や海外留学を視野に入れた取り組みなっています。幅広い教養を身につけ、世界で活躍する国際人となるための素地を身につけます。
帰国生の声 ~取り出し授業について~

What is great about our Advanced Class? There are many reasons but here are a few. First, there are so many opportunities to speak English in our class. By discussing the topics covered in our textbook, we can strengthen our vocabulary and learn different perspectives as well. Next, the listening we do is at a very high level. The speed and topics are much more difficult than what we study in our usual class. Would you like to become a writing master? Every unit we study has an essay task and we are required to meet certain requirements. Finally, we do a lot of reading in our class. The novel we studied gave us a lot of chances to work together to discuss the themes.
授業外でも模擬国連などの外部コンテストにも参加。模擬国連同好会のメンバーを中心に、中等部1年生より国内のさまざまな模擬国連に参加をしています。模擬国連に参加することで、世界に存在する多くの課題やSDGsについて考える機会をもつことができます。
特色ある教育活動について
中等部1年~高等部2年の週1時間、「探究」の時間を設置。外部団体とも連携しながら中等部ではデザイン思考を用いた課題解決学習を、高等部では自ら課題を設定する探究活動(BOTTO PROJECT!)を行います。
身近な困りごとからスタートし、最終的には全世界の課題にまで視野を広げ、自身の成果を論文にまとめます。また、数学+地理や音楽+理科といった、教科と教科をつなぐ「教科横断型授業」にも力を入れています。こうした探究活動や教科横断授業の体験、一人1台所持するノートPCなどのICT機器も積極的に活用し、生徒の複眼的に物事を考える力を育成します。


土曜日は年間8回「土曜プログラム」を開講。生徒は5つの分野
- 語学・伝統文化・メディア
- 総合文化・フィールドワーク
- スポーツ・健康
- 科学・技術・環境
- 学び
約170の講座から、一人ひとりが興味や関心に応じて選択。専門性が高く興味関心によって選ぶことができ、他学年と交流しながら学ぶことの面白さを追求します。また、ほとんどの講座を外部講師が担当しています。ちょっと興味を持った分野をその道のプロから体験できる土曜プログラム。将来を考えるきっかけを掴んだ生徒も多くいます。


大学進学
卒業生の45%程度が理系を選択している女子校です。入学時は理数科目に苦手意識を持っている生徒も多い中、授業や土曜プログラムでの体験から数学や理科の知的好奇心を刺激し、興味関心を伸ばしています。また、理数科目の苦手意識を払しょくするために、理科では6年間で150もの実験を行ったり、数学では双方向の授業を意識的に展開したりしています。こうした体験から卒業後の目標が明確になっているからだと考えています。帰国生についても同様で、国際系だけでなく文系学部・理工系学部・医療系学部など多様な進路選択をしています。


2024年春の卒業生は194名、現役進学は173名(約90%)でした。そのうち国公立大学(東京大、東京工業大、東京外国語大、横浜国立大など)や、有名私立大学(慶応義塾大・早稲田大・上智大・東京理科大・GMARCH・医歯薬、芝浦工業大、東京農業大)、に60%以上が進学しています。帰国生は、国際基督教大学(教養学部)、北里大学(薬学部)、星薬科大学(薬学部)などに進学しました。
大学入試のサポートとして、受験補習を高等部1年生から高等部3年生の冬休みまで開講。東京理科大学、東京都市大学、北里大学、昭和大学、昭和女子大学と教育交流に関する協定書を締結。海外大学(アメリカ合衆国・カナダ・オーストラリア・イギリス)への指定校推薦制度もあるため、さまざまな進路選択が可能な学校です。
帰国生入試・海外からの編入試験について
2025年度の帰国生入試は12月1日(日)に実施します。出願資格は、海外の学校在籍が通算1年以上、小学校4年生の4月1日以降に帰国した女子です。個別の事情には相談に応じます。
試験科目は(A)国語・算数(B)英語・算数、(C)算数(ただしCEFR B1以上の資格が必要)+面接(保護者同伴)で実施しています。
- 国語と算数は小学校の教科書に沿った基礎基本を問う内容です。
- 英語は英検2級程度の内容で、リスニングも含みます。
- 面接は約15分間、受験生と保護者同伴で行います。面接官は2名です。受験生には簡単な自己紹介(日本語または英語)に続いて、志望理由・海外での経験・入学後の展望・将来の夢などを、保護者の方には海外の生活で気をつけていたことなどを尋ねます。
国語か英語の選択で迷っている場合は、学校にお問い合わせください。過去問をメールまたは郵送でお送りしています。過去問を見て、解きやすい方を選択してください。国語を選択して入学された方も、取り出し授業を希望し、英検2級程度の実力があると判断された場合は取り出し授業を受講することができます。
海外からの編入試験は随時実施しています(中等部1年~中等部3年8月、高等部1年~高等部2年8月)。おおよその帰国時期が決まりましたら、学校にお問い合わせください。帰国時期に合わせて、編入試験実施日を確定いたします。入試科目は3教科(英語・数学・国語)+面接(保護者同伴)です。編入希望学年が学習している範囲を出題しています。
さいごに
英語の取り出し授業の他に「探究」の時間や、「教科横断型授業」、「土曜プログラム」など特色豊かな田園調布学園中等部・高等部をご紹介いただきました。
卒業生の45%程が理系へ進学する女子校ですので、理系進学を目指したい帰国生の皆さんへお薦めしたい環境ですね。
田園調布学園中等部・高等部への入試または編入試験をご検討の際には、ぜひTCK Workshopへご相談ください!